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日本では葬式饅頭など葬儀の後にお餅など甘いものが出される

日本では、葬式饅頭など葬儀の後にお餅など甘いものが出される習慣がある場所がたくさんありますが、エジプトの葬儀では甘いものはご法度です。
エジプトでは甘いものといえば楽しいものに付随するもので、お祭り、誕生日、お祝いなどというイメージしかありません。


エジプトではお客様のおもてなしに紅茶が欠かせないものとされていますが、これも葬儀には対応されません。

トルコ式の苦いコーヒーを、葬儀へのお客様にはお出しします。



また、葬儀の後にくるお祭り時にも甘いものは控えなくてはなりません。

お葬式があった家はその次の断食明けのお祭り(毎年一回イスラム歴による断食月のあとの3日間のことで普段は食さないクッキー系の小麦でできた甘いお菓子を食べる習慣がある)のビスケット、クッキー類を作ったり食べたりすることが、道徳上いけないこととされています。また、甘いものと同じように葬儀の後は楽しいこともある程度控え、喪に服さなければなりません。


この場合にいう楽しいことの一つにテレビも入っています。葬式の後、約40日の間は聖クルアーンを聞き、また朗読し静かに過ごすのです。
映画、ネット上の楽しそうな番組などなども控えなければなりません。

最近は女性の社会進出によってすこしは変化してきていますが、親族が亡くなって葬儀後すくなくとも40日の間、女性は黒い服しか身に着けません。


配偶者が死亡した場合には1年2年、もしくは死ぬまで色つきの服を着ることがない人もいます。



また、イスラムの葬儀のご法度として人が死んだときに激しく泣いたり悲しんだりしてはいけないというのがあります。



これは、人というのはすべて神が決めた運命により生まれ、死んでゆくものであって、神が決めた死を嘆くことは神への冒涜になるからです。
しかし、これと守って人間の運命なんてこんなものだと割り切れる人はいないようです。

葬儀の定義を厳粛に守っているエジプトのイスラムの人々も、悲しみだけは押さえることができません。